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【LP】ANNE GILLIS - Aha【女優のようなノイズ・ミュージシャン/1984年2nd再発/450枚限定】

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■ ANNE GILLIS - Aha
ベルギー盤 La Scie Dorée SCIE 3423

■ 2015年にArt Into Lifeより過去の音源を総括した5CDアーカイヴボックスをリリースし、翌2016年には来日公演も果たしたフランスの女性音楽家/パフォーマー、アンヌ・ジリス。
5CDにも収録された1984年セカンド・アルバムが単独LP再発。
アフ・ウルシン名義で活動し、アンドリュー・チョークやクリストフ・ヒーマンと交流のあるベルギーのティモ・ファン・ラーク主宰『La Scie Dorée:ラ・シー・ドリー(金の鋸)』からのリリース。450枚限定レギュラー・エディション。
今回の再発ではオリジナル盤にはなかった各曲のタイトルが付けられています。

(face A)
1. Usinage en chambre des machines       3:41
2. Nagsunie       2:07
3. Appel translucide       1:54
4. Brouette fantôme       2:44
5. Stéça       2:33
6. Ondulatoires       3:51
(face B)
1. Aaisth       3:33
2. Verre mûri       4:39
3. Uythe       2:06
4. Zilovéa       4:16
5. Inversion       3:34


●(La Scie Dorée案内文)
 40年以上にわたり、アンヌ・ジリスは妥協することなく、独自の世界を展開してきた。官能的なものと内臓的なもの、機械的なものと有機的なもの、黒と白など、対照的な力を掘り起こしながら、決められた制約の中で遊び心を持って動き回る。自撮り写真や手書き文字を使ったヴィジュアルで個人的な表現を拡張し、演劇的なパフォーマンスも同様にこの精神に沿ったものである。彼女の音楽は、テープ・マシーンを作曲ツールとして使い、録音された音源を操作するミュジーク・コンクレートといえる。写真も、音楽も、彼女は完全にアナログで制作している。


● 『G・モダーン』 1992年創刊号より抜粋
アンヌ・ジリス 女優のようなノイズ・ミュージシャン(東玲子=Reiko.A)

 アンヌ・ジリスは少女のような女性だ。その見かけではなくその言動が。そして、本人は知ってか知らずか(もちろん知らないだろうけど)、いわゆる変体少女文字で手紙を書く(ワープロを買う以前のことだ)。手紙だけではなく、レコードの裏ジャケットの解説も、びっしり読みづらいアルファベット文字で書いてある。
 しかし彼女の作る音楽は、そのような擬装少女にありがちな個性を強調したものではなく、もっと環境ノイズ的なものだ。水の音、笑い声、鳥のさえずり・・・・そういった日常的に身のまわりで聞かれるものに霊感を受けて、彼女は音楽を作る。あるいは自分の内臓の響き、肌に爪を立てる音、夕べ見た夢・・・・などに。
 それらは有機的にからみ合い、どれが内的でどれが外的な音とも言いがたい。同じように彼女の声も、ほかのノイズとともにひとつの素材として扱われ、一聴してどれがそうでどれがそうでないかは判別しがたい。
 「私は聴いたものを聴いたように吸収し、食べ、体の中で変質させるのです。私はサウンドを消費し、食べ物のように消化するのです」とアンヌ・ジリスは言う。それが、彼女と音楽の関係ということだ。
 アンヌ・ジリスは最初、映画監督か脚本家にでもなるつもりだったらしい。あるいは女優にでもなろうと思って、映画や写真に興味を持ってきた。しかし、ある時、自分の本当にやりたいのは音楽だ気づき、以来今度は夢中になって音作りをしてきた。その四ケ月後には、最初のLP『Lxgrin』を、(CRI)から出した。84年の4月のことだ。
 以後、92年の今日に至るまでに通算五枚のLPとCDを出しているが、そのどれもが一貫したテーマに貫かれている。生まれたての赤ん坊が見る世界 ー 彼女のよって立つ感覚の世界だ。

一枚目、『Lxgrin』では、赤ん坊はまだ生まれたばかりで目が見えない。泣いたりわめいたりして、誰かがあやしてくれるのを待っている。それが反復するノイズで表されている。
二枚目、『Aha』で、赤ん坊は液状のものに気づくようになる。唾や、汗や、涙。笑い声のような、鳴き声のような、彼女の声が聞こえる。
三枚目、『Monettachek』では、ひたすら唾を飛ばしてわめき散らす赤ん坊が描かれている。唇を震わせてしゃべる赤ん坊。猫の鳴き声のようなノイズ。
四枚目、『Bisherigori』で、赤ん坊は触角の世界を知覚する。こすったりかすったり。フルートのほか、ミシン、テープの摩擦音などが使われている。
五枚目、『Rementact』で、赤ん坊は初めて産湯につかり、眠りに落ちる。やさしく語りかけられる声や、オルゴールの音色に包まれながら。身をもがいたりよじったりしてぐずりながら・・・。

これらの作品は全て彼女の自宅で録音された、彼女自身がプロデュースよるものだ。ほかの多くのアンダーグラウンドのミュージシャンと同じく、アンヌ・ジリスは特に正規の音楽教育は受けていない。彼女は自分の欲するとおり、望むとおりに音楽を作るのだ。

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